★この一週間ほど夏風邪にやられて寝込みまして、時折り目を覚ましてはテレビを観る、なんてことを繰り返していました。 で、ウトウトとNHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」の昼の再放送を観ているうち、いつの間にか眠りに落ちてしまい、何やら子供の頃の夢を見ていました。 僕は子供の頃から不思議大好き少年だったため、水木漫画はことのほか好きでした。なので、小学四年?の時に、小遣いを貯めて初めて買った漫画の本も、手塚漫画でもなく石ノ森漫画でもない、「水木しげる著・死者の招き(サンコミックス)」と言う単行本だったんです。 それを買いに行ったのは、小学校の友人が、肺炎で田無市(現・西東京市)の病院に入院したことがきっかけでした。友だち何人かとお見舞いに行くことになり、バスに乗って田無駅まで向かったのです。 家から田無駅までは、大人なら自転車で普通に行ける距離ですが、小学四年の子供にとってははるか遠方で、いつでも簡単に行けるような場所ではありませんでした。 駅前には大きな本屋が有って、欲しい水木漫画の単行本が有るのも知っていました。なので、お見舞いなら好都合、こんなチャンスは滅多に無いからついでに買ってしまおうと考えたのです。 バスを降り、ぞろぞろと、まだ木造だった病棟の一室に入りました。入院していた友人はすでに良くなっていて、ことのほか元気でした。何日も一人で過ごしていたせいか、僕たちを見るととても喜んで、話しが止まらなくなってしまいました。 で、僕はと言えば、話しが長引くうちに、だんだんと漫画本のことが気になって仕方なくなり、「そうだ、今のうちに買ってしまおうか?」なんて思ってしまったのです。だいたい見舞いが終わったあと本屋に寄ると、友人たちを足止めし、面倒をかけてしまうかも?しれません。 ・・と、自分勝手に考えて、一人でこっそり病室を抜け出し本屋へと向かうことにしました。 本屋に入ってすぐに漫画コーナーへ行きました。そうして、いくつも並んだ水木作品を見比べて、何度も迷ったあげく(何が決めてかは忘れましたが)「死者の招き」と言う短編集を購入したのです。 本を抱え、すこし後ろめたい気持ちで病室に戻ると、すでに仲間たちはおらず、代わりに見知らぬ美少女が見舞いに来ていてドギマギしました。で、ベッドから僕を見つけた友人に「あ