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車の「簡易デッドニング」ってヤツをやってみた

★エコカー補助金目当てに今年3月に購入した軽自動車「ekワゴン」ですが、補助金は長い月日を経て、無事、この10月に口座に振り込まれておりました。ありがとうございます・・

さて、今度の車はオーディオにも凝ってみようと言うことで、パイオニア・カロッツェリア「DEH-P650」と、16cmスピーカー「TS-J1610A」を取り付けたと言うところまでは、以前ブログで報告しました。

で、あとは「デッドニング」と言う音質向上作業をやってみよう、と言うことで、ようやく涼しくなった連休を利用して作業をしてみたわけです。(ただし本格的デッドニングじゃないよ)

「デッドニング」と言うくらいですから、ようするに余計な音を止めて静かにし、「スピーカー本来の良い音だけを聴こう」と言うことですな。ネットなどを色々調べてみると、どうやらデッドニングの基本は、スピーカーが付いているドアの穴を塞ぐことから始まるようです。

ドアにはサービスホールと言う修理時などに使用する穴が空いているのですが、スピーカーの音がドア内部で反響し混じり合い、この穴から出て来てくると、不快な音となって聴こえてしまうと言うわけです。

理屈は分かりましたが、とにかくまずはドアの内張りを外さなくてはなりません。専用の工具を使って「バリ、バリ」とハガします(壊れそうな大きな音がするので怖いです)。さらにパワーウィンドウのカプラーを外します。

中をむき出しにすると、最初にビニールシートが目につきます。ドア内部は雨水が流れ込むので、水分が漏れて来ないようビニールで覆ってあるのですが、これが共鳴して「ビビリ音」や「鳴き」の原因になってしまうと言われています。

「本格的デッドニング」では、このビニールを全てハガし、ホールを完全に塞ぐことになってますが、もしも修理が必要になった場合ここは全部剥がさなければなりません。その万が一を思うと面倒なので、それより簡単な「簡易デッドニング」にすることにしました。

と言うことで、ブチルゴムテープで、ビニールの上からホールを塞ぐ形で貼付けます。ブチルゴムは工業用や建築用など幅広く使われる粘着ゴムですが、制振性が非常に高いことから、はるか昔から自作オーディオマニアの間では有名な素材です。(写真はリアドアです)

それが終わったら、ブチルの上からプラ段ボールをカットして貼付けます。ブチルテープだけでは弱いので、これでさらに音を遮断しようと言うワケです。本格的には高価な制振シートを使うらしいですが、安いプラ段を使います。

プラ段ボールは中空でとても軽く、防音効果が有って、しかも耐熱性が高いと言うことで採用しました。軽さは大事です。ただでさえエンジンの非力な軽自動車なので、出来るだけ軽く仕上げたいわけです。(写真はフロントです)

プラ段に黄色いスポンジが付いているのは、ドアの内張りで押しつけ、ビニールシートにテンションを与えようと言う目的です。テンションを上げることで、不要な振動を抑える効果が期待出来ます。スポンジはダイソーの百円のヤツです。ホントは低反発フォームなんかにしたかったのですが、近所のホームセンターでは売ってませんでした。耐熱性に問題が有るので、来年の夏までには東急ハンズあたりで手に入れておきましょう。

スピーカーの裏のドア内部に、アルミテープ・ブチルゴム・吸音ウレタンの三重構造にした物を貼付けます(指出し手袋を使うのはケガ防止のためです)。

スピーカーは、前から出る音と反対の音(逆相)を裏から出すので、そのままにしておくと打ち消し合って低音が薄くなったりします。それを吸収させなければいけません。普通の室内用スピーカーだと、フェルトやグラスウールなどを入れたりしますね。

車の場合は、雨水対策が必要なのでそれらは不向きです。なので、撥水性の良い吸音ウレタンを使用します。さらに一番下にアルミテープを張り、たとえウレタンが水分を含んでも、直接ボディに触れないよう予防します。吸音と防水とは両立しにくいみたいで、なかなか良い素材が見つかりません。有ったとしても非常に高価なので手が出せません。

さて、スピーカーの周囲に「防音テープ」を巻き付けます。ただのスポンジではなく「エプトシーラー」と言う防音性能の高い素材で出来ています。

この上からドアの内張りを圧着することにより、内張り内部への音漏れを防ぎ、内張り自体の振動も抑えようと言うワケです。ネットでは「非常に効果の高い方法」と評判です。

てなわけで、四枚のドア全てに同じ作業を施して終了です。いろいろ学習しながらやるので、けっこう時間かかります。朝早くからやれば夕方には終わるかも知れませんが、私は午後から始めたので、二日がかりでした。

して、その音は・・?

ハッキリ言って「激変」しますね。非常に聴きやすく良くなりました。この変化は耳に自信の無い人でも分かるんじゃないかと思います。室内オーディオでここまで変わることは、まあ無いですね。

まず、あちこちから聴こえていたビビリ音が無くなりました。それと高音部、耳をツンざくようにヒステリックだった女性ボーカルが、心地よいシュガーボイスになりました。気を良くして、さらにデッキのグラフィックイコライザーで微調整します。もちろん計測器は持っていないので、頭の中で、高音から低音までの音圧が「正三角形」になるようイメージしながら調整します。

と言うわけで、全体としては良くなったのですが、低音については、ゴリゴリするような堅くて重い音になりました。「デッドニング」でそれこそ反響音を抑えたため、膨らみや広がりが減ったからかも知れません。運転中はリラックスしたいので、もう少し柔らかい低音の方がいいのかな、と言う気もします。

まあ、今回は安い材料での「簡易デッドニング」だったので、これ以上は贅沢なのかも知れません。耳が慣れて、もっといい音を欲求するようになったら「本格的」と言うヤツをやってみるのもいいかも、と思いますが・・(あと、サブウーハー?)

でも、数万円かかるんですよね。オーディオは金を掛け始めたらキリが無いので、やっぱり、ここら辺で止めておきましょう。

(ただ、その後長く聴いてみたところ、純正で付いていたスピーカーもそこそこの音を出していることが分かりました。特に低音の伸びが予想以上です。車が三菱製なので、かつて一世を風靡した「三菱オーディオ」のパーツ?が流用されているのでしょうか?。真実は不明ですが・・)



◎ 購入材料
プラ段ボール アルミガラスクロステープ エプトシーラーテープ(ドイト)
ブチルゴムテープ(島忠ホームズ)
内張り剥がし 吸音ウレタン 防音エプトシーラーテープ(オートバックス)

アルミテープ スポンジ(ダイソー)



  
Commented by gobpapa4 at 2010-10-23 08:06
<#40> FM聞くのにはアーシングが効果ありますぜ。

オルタネータやディストリビュータ、イグニッションコイルから5.5sqくらいの電線でアーシングするとノイズが減ります。ヘッド周辺のアースも効果があるかも知れません。アーシング自体は安価で燃費向上やパワーアップに効果があるか無いか賛否両論ですが、FM波受信のノイズ手現に最も効果があります。ipodなどをFMトランスミッター経由で受信している場合にはお手軽です。<#40>

Commented by 高橋10 at 2010-10-23 20:12
アーシングは、車の購入時に薦められましたが、とりあえず断りました(ディーラーオプションは値段が高かったので)。が、ノイズ軽減効果有りは気になりますね。FMはやはりノイズが気になりがちなので、余裕が出来たら今度試してみたいです。次は、寒くならない内に自転車のタイヤ交換とメンテナンスをする予定です。夏の暑さと蚊の攻撃のため、ずっと後回しになっていたので・・



  

コメント

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