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3月, 2022の投稿を表示しています

5「二通の手紙、二つの返信」

前回までのお話し →  4「ついに墓地に辿り着く。ところが・・」 Index 「意味のある偶然の一致 20.7~22.4」 ★2022年、2月17日。鎌倉の寿福寺を訪れ、37年前に若くして亡くなった女性の墓参りをしようとしたものの、すでにお墓は無くなっていました。東京に転居した母親の手によって、何処かの墓地に改葬されたと言うのです。 そのおり寿福寺で、母親の転居先が東京の「日の出町」だと教えられた僕は、まず「Googleマップ」で場所を確認してみることにしました。すると、ストリートビューには綺麗な白い家が現れました。さらに門の部分を拡大して見ると、確かに表札には○○との苗字が見えました。 車庫には乗用車が停まっていました。80歳を越えていると言うお母様が運転するとは思えず、もしかすると、どなたか親族の方と同居しているのかも知れないと想像しました。 ただし、ストリートビューの写真は「2019年」のまま更新されておらず、それを見た僕はふっと思ったのです。 「この2年ほどの間に、何も起こっていなければいいが」と・・ まず、母親宛に手紙を書いてみようと思いました。ありのままを正直に・・、2021年、何度も見るようになったご息女の夢の話しから、芸大時代のローラー・スケートの話し、鎌倉寿福寺での出来事、そしてこの住所に辿り着いたいきさつを・・ とにかく怪しまれぬよう、失礼にならぬよう、慎重に何度も読み返しては書き直し、出来あがるまで結局二週間もかかってしまいました。そして最後に身分証明として、東京芸大の卒業証書 のコピーも同封しました。 返事はなかなか来ませんでした。3月3日に投函して、一週間過ぎてもまだ来ません。最近は土日に配達しないそうなので、その分だけ遅れているのだと自分に言い聞かせましたが・・。いや違う、母堂を不快な気持ちにさせてしまい、破り捨てられたのだ?・・などなど、様々な想いが去来しました。 ・・それでも中々来ることはなく、 「頑張ってはみたけど・・、どうやらここまでかなあ」 と、少しずつあきらめの気持ちになって行った3月12日、土曜の夕方、スマホに着信があったのです。 見知らぬ番号でしたが、出てみました。 「私、◯◯様から遺言執行人を依頼されました、弁護士の◯◯と申しますが・・。高橋様からのお手紙を転送先で受け取りまして、お電話差し上げました」 と言うのです。