★画家の和田義彦氏の作品が、イタリアの画家「アルベルト・スギ氏」の盗作ではないかと話題になっていますね。僕も絵描きの端くれなので興味を持って成り行きを見ていますが、まあこれはちょっと言い訳できないですよね。盗作に間違いないと思います。
失礼ながら、和田氏についてはまったく知りませんでした。ネットで同氏の経歴を調べてみると、画家と言うよりも「修復家」での経歴の方が長いようです。
修復家とは、傷んだ作品を卓越した技術により、元通りに描き直したりする人のことですが、いわゆる「職人」なんです。もちろん特殊技能者と言っていいほどの素晴らしい仕事です。
それでも和田氏は、「ピカソだって盗みの天才だった」と言い逃れしていますが、確かに、若い頃のピカソは、有望な画家志望の若者のアトリエへ行っては作風を盗み、それよりもクオリティの高い作品を出品して他を蹴落として行く、と言うようなことをやってはいました。
失礼ながら、和田氏についてはまったく知りませんでした。ネットで同氏の経歴を調べてみると、画家と言うよりも「修復家」での経歴の方が長いようです。
修復家とは、傷んだ作品を卓越した技術により、元通りに描き直したりする人のことですが、いわゆる「職人」なんです。もちろん特殊技能者と言っていいほどの素晴らしい仕事です。
芸術家と職人の違いについて良く語られますが、職人とは、技術的には素晴らしいものを持っているが、オリジナリティを生み出す発想力は苦手と言う人が多いんです。同氏もそうだったのかも知れません。
が、「一流の修復家」とは、名は知られずとも、その道では非常に尊敬されている職業なんです。ですが和田氏は、そのような存在では「地味」だと思って満足できなかったのでしょうか。交遊関係も政界・財界が多いのが気になります。
修復家について、「あれだけの腕を持ってるなら、自分の絵を描けばいいのに」と思う人も多いようですが、じつは「自分の絵」、つまり独創性の有る作品を生み出すと言うことは、実に大変な作業なのです。
修復家について、「あれだけの腕を持ってるなら、自分の絵を描けばいいのに」と思う人も多いようですが、じつは「自分の絵」、つまり独創性の有る作品を生み出すと言うことは、実に大変な作業なのです。
画家は(もちろん他の芸術家も)みな、そのオリジナル作品を生み出すことに苦しんで苦しんで一生を終えるもんなんです。独創的アイデアとは、その苦悩の果てに、ある日突然「天から降りて来る」ものなんです。
中にはそれを成し遂げられず、自殺したり発狂したりする者もいるくらいで、そう言う点では、その苦悩から逃避し、他人のアイデアを盗用すると言う行為は、芸術の神様への裏切り行為と言っていいかも知れないですね。
しかしながら、この世には確かに「盗み得」をして名声を手にいれる人もおるようです・・・。かの有名なジャズ・ピアニスト「キース・ジャレット氏」の奏法は、同じジャズ・ピアニストの「ジョン・コーツJr」と言う人の奏法をそっくりマネたもの?らしいのです。
しかしながら、この世には確かに「盗み得」をして名声を手にいれる人もおるようです・・・。かの有名なジャズ・ピアニスト「キース・ジャレット氏」の奏法は、同じジャズ・ピアニストの「ジョン・コーツJr」と言う人の奏法をそっくりマネたもの?らしいのです。
僕はジャズにはそれほど詳しくないのですが、大学の頃、キース・ジャレットだけには衝撃を受け、それ以来の大ファンだったもので、「人マネ」の話しを聞いた時にはショックを受けました。そこで「ほんとかなあ?」と言うことで、さっそくジョン・コーツJrのレコードを探し回って購入し(二枚持ってます)聴き比べてみたところ、残念ながら、何とホントにそっくりでした。
若干キースよりは垢抜けない印象もありましたが、美しく幻想的な旋律はそのままで、黙って知らない人に聴かせたら、ほとんどの人が「これはキースの演奏だ」と答えるでしょう。それくらい、もはや「影響」との言葉では言い逃れできないほどの「そっくり具合」だったのです。
いろいろ調べてみると、キース・ジャレットは学生の頃、ジョン・コーツJrの演奏を毎晩クラブへ聴きに来ており、さらにその後、ジョン・コーツJrのバンドにドラマーとして参加、一緒に演奏もしているのです。その時にじっと聴き耳を立てていたのでしょう。
いろいろ調べてみると、キース・ジャレットは学生の頃、ジョン・コーツJrの演奏を毎晩クラブへ聴きに来ており、さらにその後、ジョン・コーツJrのバンドにドラマーとして参加、一緒に演奏もしているのです。その時にじっと聴き耳を立てていたのでしょう。
ジョン・コーツJr奏法をマスターしたキースは、やがて一流のジャズピアニストとして頭角を現し、世界中を席巻して行くことになります。
ですが、ジョン・コーツJrは、キース・ジャレット氏が自分そっくりの奏法で大成功を納めても、まったく気に止めず、自分が有名になると言う野望も無く、ずっとクラブでピアノを弾き続けていたそうです。そう言う野心の無い純朴な人だったため、そのままキース・ジャレット氏のやりたい放題になってしまったと言うわけです。
キース・ジャレットの場合、なぜ訴えられなかったのか不明です。あるいは世界中のジャズ関係者がすでに世界的ピアニストとして認めてしまった後だったので、今さら自分たちの不手際を公にするわけには行かず、どうしようも無かったのかも知れません。
和田氏も、キース・ジャレットの例を見て、「強引に押し通せば大丈夫だ」と思ってしまったんでしょうか。・・いやあ、考えただけで冷や汗が出てきます。
それでも和田氏は、「ピカソだって盗みの天才だった」と言い逃れしていますが、確かに、若い頃のピカソは、有望な画家志望の若者のアトリエへ行っては作風を盗み、それよりもクオリティの高い作品を出品して他を蹴落として行く、と言うようなことをやってはいました。
そう言う意味で、和田氏の行動も「芸術で勝ち抜くための戦い?」と言いいたい気持ちも分かりますが、両者が若くて無名の時期ならともかく、相手はイタリアではすでに確固たる地位を築いた一流の作家だと言うし、これから叩きつぶすのは難しいと思いますよ。
それともう一つ。今回テレビは盛んにこの話題を取り上げていますが、そんなに正義漢ぶれるのかどうか・・・
それともう一つ。今回テレビは盛んにこの話題を取り上げていますが、そんなに正義漢ぶれるのかどうか・・・
番組の制作者や、その関係するプロダクションなどでも「今度は何風で行く?」とか「誰風でやる」なんてパクリ用語を平気で言う人が多いので、気をつけた方がいいと思いますよ。「もらい火」なんてことが有るかもしれません。
ジョン・コーツjr
ザ・ケルン・コンサート:キース・ジャレット
ジョン・コーツjr
ザ・ケルン・コンサート:キース・ジャレット
(ジョン・コーツjrのCDは出て来ませんでした)
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