★ある年の冬、白いダウンジャケットを着て自転車で出かけようとしたら、途中で自転車のギアの調子が悪くなりまして、家に戻り、出かけた時のままの格好で、ギヤやチェーンをいじり出してしまったことが有ったのです。
自転車をいじる時は、ホントは汚れていい格好に着替えるのが原則なのですが、直したらすぐにまた出かけるつもりだったので、ついつい白のダウンのままやってしまったのです。そうしたら案の定、知らぬ間に、袖からヒジにかけてべっとりと黒い油汚れを付けてしまったのです。
その時はもうガッカリしまして、「このダウンはもう着れないなあ」とあきらめてしまったのです。それまではマメにクリーニング店に出したりしていたのですが、ガッカリし過ぎて、そんな気力も無くなっていました。で、しばらくそのままにして、古い紺色のダウンジャケットを着ていたのですが、ある時、ダイソーで物色していたら、写真の固形石鹸「スーパーオレンジクリーナー」を発見したのです。(もちろん税込み:¥108)
箱の注意書きを読むと、「オレンジオイル配合」を書いてあります。これまで「シトラスクリーナー」とか「オレンジスプレー」など、「オレンジオイル」が油分を分解することは経験上知っていましたが、あれは主にインラインスケートのベアリングの掃除などに使用したものでした。
が、これはどうも「衣類」の部分洗いに使うものらしいのです。で、なぜか「ひょっとしたら、これで白いダウンの油が洗えるかも知れないぞ」とひらめいてしまい、ダメもとで試してみることにしたのです。ついでに軽くこする用のブラシを購入し、帰宅しました。
洗面所で汚れた部分を水に浸し、オレンジクリーナーをこすり付けて泡立て、その上からブラシで汚れを削り出す、と言う感じで作業を進めると、みるみる内に汚れが流れて行くのです。それを水で洗い流してみると、驚いたことに、ほぼ油汚れが落ちていたのです。わずかに小さなうすい灰色のシミが残ってはいましたが、パッと見はまったく分かりません。
「これはいい!」と言うことで、それ以外の汚れや、襟の汗染みもこすり落とし、袖の毛糸の部分も真っ白にして・・、しかしながら、それを手洗いでゆすぐのは大変なので、もうすっかり水分に浸してしまった後だし、無謀か?とは想ったのですが、「エイヤッ!」とばかりに、洗濯機に突っ込んでしまったのです。
脱水の時にダウンジャケットが暴れないよう、アミの中に入れ、普通に洗剤を入れ、普通にハミングもセットし、普通に「標準洗濯スイッチ」を押しました。もともと「白」は汚れっぽいと言う理由であまり売れないのか、バーゲンで他色よりかなり安くなっているのを買ったし、とりあえず1シーズンは充分着たので、「これでダメになったら、しょうがないか」と覚悟し、タイマーが切れるのを待ちました。
そうして、終了した洗濯機のフタを開けてみると、およそダウンジャケットとは想えない、シワクチャになって洗濯槽にへばりついた見すぼらしい物があったのです。「やっぱり、ダメだな・・」と愕然としながらも、このまま干すより、乾燥機にかけた方が、適度にダウンがほぐれて空気が入り込み、ひょっとすると元のふくらみが戻るかも知れないと想い、30分ほど乾燥機にかけてみたのです。
で、30分後、様子を見てみると、あれ?、何となくいい感じなのです。「もしかすると、イケるかも?!」と希望が涌き、もう30分乾燥させてみました。すると、新品時よりは薄くなったような?気はしたのですが、膨らみが戻りかかっていて、案外大丈夫そうなのです。「ああ、いける、いける!」と言うことで、しかし、それ以上乾燥機にかけると、いくらなんでも傷みそうなので、生乾きのまま、ダウンが下に溜まらないよう逆さにして干したのです。
それでどうなったかと言うと、結論として「ほぼ元通り」になりました。チョット見、色的には新品同様のホワイトなのです。けっきょくその後3年ほど着てますが、以来クリーニング店には出さず、「オレンジクリーナー」で大まかに汚れを落とし、洗濯機で豪快に洗っております。ダウンだけでなく、たいがいの上着も同様に、強引に洗っちゃうようになりました。
果たしてこんな洗い方をしていいのか?、専門家が見たら冷や汗ものかも知れませんが、今のところ「失敗作」は有りませんね。もちろん、他の人には絶対おススメしませんけど・・
では何がいいたいかと言うと、ダイソーの「スーパーオレンジクリーナーは、たった108円(税込み)なのに油汚れが良く落ちる」と言うことなのです。それと、衣類だけでなく、自転車いじりをした後の、油だらけの手洗いにも効果大である、と言うことなのであります。
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