★何年か前、ちょうど暑くなり始めた今頃の季節、砧公園でのゲームへ向かう途中で、道ばたに人が倒れているのに遭遇したのです。
「なに!?」と驚いて近づくと、サイクリング中と思しき初老の夫婦で、倒れていたのはご主人の方でした。自転車を横倒しにして額に脂汗を浮かべ、荒い息をしています。奥さんの方は心配そうながら、なす術無しと言った感じで立ち尽くしてしました。
「どうしました?大丈夫ですか?」と声を掛けると、
「大丈夫です。足をツっただけなんですよ」と奥さんが言いました。
が、その発汗の量や痛がり方が尋常ではないので、すぐにその場を離れることが出来ず、しばらく様子を見ていました。で、あることが閃き「水分、ちゃんと取ってますか?」と尋ねました。「はい、それは大丈夫です」とは言うのですが、飲んでいたのは「ウーロン茶」でした。
なるほどと思い、「それはマズいです。ポカリスエットとかアクエリアスとか、スポーツドリンクを飲まないといけません。汗をかいて塩分が不足すると、ツリやすくなるんです」とアドバイスしました。二人とも「そうなんですか?、気をつけます。ありがとうございます」と頷いていたものの、ホントに理解してもらえたのかどうか・・
とまあ、こんな出来事でした。このごろは「スポーツドリンク」の効用もだいぶ広まって来ましたが、まだまだ「ウーロン茶信仰」「ミネラルウォーター信仰」は根強いものがあります。しかし、炎天下でスポーツをやることが多い人は、必ず「スポーツドリンク」を飲まなければいけません。
人間の身体が、「脳から発せられるごく微弱な電流によって動いている」と言う医学知識はずいぶん広まって来たと思いますが、その電気を伝える働きをしている伝達物質は「電子」ですよね?。で、人間の体内では、主に塩分の、ナトリウム分子がイオン化する時に放出される「電子」によって補われていると言うのです。
これがもし、発汗によって大量に排出されてしまうと、体内の電子の絶対量が不足し、脳から筋肉への伝達が正常に行われなくなってしまうのです。そのため、まず脳から遠い足が最初にツったり痙攣を起こし易くなるわけなのです。
さらに言えば、もちろん「心臓」も立派な?筋肉の一種ですから、最悪の場合、いわゆる「心臓マヒ」などを起こす危険も充分にあります。
最近では、生活習慣病の予防のため「塩分控えめ」が当たり前になっていますが、それだと大量に発汗する夏場の運動の場合は逆効果で、「塩分不足」に陥ることも多いのだそうです。なのでスポーツ前日は、じつは少し塩分濃いめの食事をした方がいいのです。そしてスポーツの最中には、ナトリウム分の多いスポーツドリンクを積極的に飲用するようにしましょう。
「敵に塩を贈る」と言う言葉があるように、ホントは、塩分は非常に大切な栄養素なんですが、どうも少し「悪役」として扱われ過ぎている感じがあります。
余談ですが、家庭での減塩食は、運動不足のお父さんたちの健康にはいいのですが、活発に動き回る子供たちにとっては決して良いことではありません。逆に、体育や部活の時間に、発汗による塩分不足で倒れる子供が急増していると言うのです。
最悪、死亡事故による訴訟問題にまで発展しかねないので、その対策のため、専属の栄養士が意図的に「給食の塩分量を増やしている」と言う衝撃の?事実を、こないだテレビで話していました。健康志向も行き過ぎるとおかしなことになってしまうんですね。
あと、見た目スポーツドリンクのように見えて、ナトリウム分の無いものもあるので注意してください。たとえばサントリーの「DAKARA」は、ナトリウム分は0mgと書いてありました。これは「カラダバランス飲料」と言うことで、ダイエットとかそう言うことに効果を求めたものなのでしょう。
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