★WBC日本代表監督がなかなか決まらないようですが、どうなるんでしょうね。1ファンとしてはもう、なるようになれって感じになってますが、ここ数日、いくつか思い出したことが有ります。
イチロー選手はかつて、WBCには出るがオリンピックには出ないと言い、その理由として、「世界一を決める大会にしか興味が無い」と言ってました。それを聞いたとき、「イチロー選手はワールドカップがやりたいのだな」と思いました。
昔と違い、現代のプロ野球選手は、否応にも「サッカー」との比較を意識しないわけには行きません。あの全世界を上げての、場合によっちゃ暴動や死者が出るくらいのお祭り騒ぎの中で「世界一」を争う、あの大舞台は最高です。あの盛り上がりに憧れない野球選手はいないと思います。
サッカー選手にとって、ワールドカップが有る年は国内リーグよりも優先されるのが当たり前で、どっちが大切かなんて迷うことも有りません。たぶん、イチロー選手が発言したのは、野球もあのくらいの気持ちになれよって意味なんでしょう。
なかなか監督が決まらない状況にイチロー選手が放った言葉、「現役監督から選ぶのは難しい、って言うんじゃ、本気で最強のチームを作ろうとしていると思えない!」とは、ペナントレースを天秤にかけてる場合じゃない、と言う意味なのだと思われます。
まだまだ日本のプロ野球関係者もファンも、「WBCはエキシビションマッチだ」と思っている人は多いんじゃないでしょうか。じつはメジャーリーガーもそうだし、あの松井君でさえ、WBCよりヤンキースの優勝の方が大事だって言ってたくらいです。
その結果、ベースボールは、サッカーのようにグローバルになれず、特定の国だけで行われる「ガラパゴス・スポーツ」になっちゃってるわけですよね。
イチロー選手の発言から察するにもっと先のことを考えているような気がします。ベースボールもそれぞれの国内で帰結するのではなく、各国代表が対戦する「世界チャンピオン」を最終目標にしなければならないのだと。そうすることによって、サッカーの盛り上がりにより近づいて行けるはずだと・・
それにはまず、メジャーリーガーを本気にさせなければならないのです。アメリカに勝って、アメリカの尻に火をつける。前回のWBCではそれに成功しました。だから次回は、恐らくしっかりメンツを揃えて来るだろうアメリカ代表を、もう一度叩き潰す必要が有るのです。それによってさらに、ベースボール人気そのものを盛り上げる結果になる・・、イチロー選手はそう考えているはずです。
・・いや、じつはこれは私自身の考えなのです。素人の私が考えるくらいのことは、イチロー選手なら考えるだろうと思って、勝手に推測してみました。
ところがですね、何年か前に、同じようなことを言ってる人物がいたのです。現・楽天監督のノムさんです。あれは日本選手のメジャー流出について問題になった時のことでした。あの時ノムさんは言っていました。
「彼らは考えがちっぽけなんだ。オレはもっとデカイこと考えてる。各国の優勝チームが世界一を争う、本当の意味のワールドシリーズ開催だ!」
あの時は、「さすがだ。アメリカが頂点だと思うから流出するのだ。頂点を別のステージに推し上げれば、むしろ逆流することさえ有るかも知れない」と感心したのですが、今回はちょっと、どうなんでしょう?。
じつはこんな発言をしています。「イチローをうまく使える人間が監督になれ」だとか、「(イチローが)そんなに言うなら、自分がプレイングマネージャーをやればいいんだ」とは、ガッカリです。
監督候補人気No.1の人だけに、なんか、あの時と同じ人物とは思えないような喋りっぷりで・・。これじゃ「あの時はただのヒガミで言っていた」と思われても仕方ないでしょう。
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