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野球選手の移籍と運について

 ★日ハムの「中田翔選手」が、日ハムで暴力事件を起こして無期限謹慎になったのに、巨人に無償トレードされたその日から、何故か無期限のはずの謹慎が解け、いきなり一軍出場可能となった件について、ちまたでは「FA使わず巨人に行きたくなったら、暴力事件を起こせばいいのか!」との批判が殺到しました。

これには一般人だけでなくて、さすがの巨人OB達も苦言を呈していましたが、今や巨人全権監督と言われる「原辰徳氏」には届かなかったようです。・・って言うか、この件だけでなく、これまでの原氏の言動などからすると、どうも「第二のナベツネ」に変貌するかも?と言う戦慄さえ感じます。

・・が、本日したいのは、そんな話しではありません。中田翔選手が背負っているはずの「運」についてです。

スポーツ選手、勝負師とは、実力や実績だけでなく、「幸運・不運」を背負っているものだと言います。そしてそれが、野球やサッカーのようなチーム競技である場合、各選手が持っている「運」が、チーム全体の流れに大きく影響するとも言われます。

で、「中田選手、巨人へ無償トレード!」との報道を見たとき、僕には、どうにも彼のシルエットに「暗い何か」がまとわりついているように見えて、あまりいい気持ちはしませんでした。まあ、自分は占いも知らないオーラも見えない人間なので、いい加減な先入観に過ぎないのかも知れないんですがね・・

でも、見えないはずのオーラ?を感じた例があるんです。2019年に同じ巨人にFA移籍した「丸選手」です。丸選手は広島カープで三連覇を果たし、巨人に行ってもまた優勝し、当時「1人四連覇」と言われました。その時の彼は、確かに強運で光り輝いているように見えました。(2020も優勝なので1人5連覇ですね)

で、出て行かれたカープはどうなったのかと言うと、丸選手以外ほとんどメンバーは変わらないのに、突如として低迷を始めました。いや、没落と言っていいかも知れません。

「ちょっと待った。丸と言う大きな戦力が抜けたのだから低迷して当たり前、運がどうのこうのって問題じゃない」と言うかも知れません。しかしですね、もうひとつこんな例があるんです。

前田健太投手、マエケンです。彼もまたFAで広島からメジャーへと出て行きました。では、突然エースが抜けた広島カープはガタガタになったんでしょうか。いいえ、それどころかマエケンが抜けたとたんカープは快進撃が始まり、何と25年ぶりのリーグ優勝を遂げてしまうのです。

戦力と言う点では、10勝確実のマエケンの方が大きいんじゃないでしょうか。それなのに、逆にカープには勢いがついて、あれよと言う間に優勝までたどり着いてしまったのです。

つまり、そこには戦力ダウン以上の、別の大きな力が働いたのではないか?、ついついそんな風に考えてしまう何かがあるんです。たとえば「運」や「ツキ」と言った、人々が「迷信」と呼ぶようなものとか・・。僕はそれが「丸選手の強運」だった・・気がしているのです。

ちなみに、その後のマエケン投手ですが、メジャーに行っても、他チームに移籍するたびに抜けたチームが優勝すると言う現象が継続中です。これもまたマエケンが背負っている「運」、ある意味「悲運?」と言ってもいいのかも知れません。(ぜひ何処かで止めて欲しいですがね) 

思えば、野球と言うスポーツ、特にバッティングは「幸運・不運」に左右されることが多いような気がします。たとえば、目の覚めるような強烈な当たりを飛ばしても、野手の正面で捕られてしまったらただの凡打。止めたバットに当たったボテボテの打球でも、間を抜ければタイムリーヒット、なんてことが良くあります。

そんなプレーを見るたび、1人の選手が持っている「星」、「幸運・不運」のチームに与える影響は、かなり大きいのではないかと思ってしまうのです。

それをかつて、「三原魔術」で有名な三原脩氏は「野球は筋書きの無いドラマである」と表現し、野村克也氏は「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負け無し」と言う言葉を引用、「運」の存在を認めながらも、データを集め確率を計算し、可能な限り「運」が入り込む余地を排除する野球を試みました。

そんな風に考えてみると、誰彼かまわず選手を集めがちな巨人さんですが、そう言うやり方で大丈夫?と思ってしまうのです。補強してるつもりが、その選手の良くない「運」までもチーム内に引きずり込んでやしませんか?、そんな余計な心配もしてしまうのです。

時に、丸選手のような強運?の選手を獲得できれば大成功ですが、もし、不運を背負った選手がやって来たとしたら、チームはど〜んと重く沈み込んでしまうかも知れない・・と、僕は思ってしまいます。

このところの丸選手はかなり不調のようですが、正確には「調子」と「運気」とは違うものだと思っています。どんなに調子良く見事な活躍をしても、タイトルや優勝に縁が無い選手がいる反面、あまり目立たないのに何だかんだと優勝に絡む選手がいたりなど・・

参考までに丸選手のここ数年の戦績を見てみると、彼がカープに入団し、レギュラーとして活躍し始めると同時に、広島カープ絶頂期が始まっていることが分かりました。その時期の対巨人の勝敗の合計を見ると、2015年〜2018年まで、「巨人36勝 × 広島63勝」とカープが大きく勝ち越しているのです。

これを「丸・強運説」と言う仮説に当てはめれば、広島で三連覇、2019年巨人移籍で1人四連覇、2020年も優勝で1人五連覇、とりあえず「強運」は6年間は続いたことになりますね。まあ、そろそろツキが落ちて来る頃?と考えてもおかしくはありませんが・・

だとすると、丸選手に代わってチームの流れを左右する、次の「強運(あるいは不運)」を持った選手は誰か?と言うことになるのかも知れません。

ちょうどそんな時期に入団した中田翔選手・・、微妙です。僕の印象はあまり良くありません。何の能力も無い僕にも感じるほどの不穏な雰囲気は、それだけに嫌な感じです。先入観あり過ぎ?かも知れませんが、だとしても、影響力ありそうな強烈な存在感、威圧感を放っていることは確かです。

中田選手がどんな「運」を背負って巨人にやって来たのか?、その「運」がこの先、どんな風にチームに影響するのか?。しばらくの間、興味津々の傍観者の立場で観察してみよう、そんな気分になっています。

ちょっと疑問なのは、「運」の影響とは、丸選手のように常時出場した時に現れるのか、試合に出ずともベンチ入りしただけでも出るのか、もし1軍から外れ2軍に行ったら関係無くなるのか、その辺の定義がよく分からないことです。

しかしまあ、その全部を含め、今シーズンの行く末を見届けてみたいと思います。



  

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