
★新ユニフォームのデザインがほぼ決定し、発注済みでは有りますが、ここで、どんな成り立ちで今回のデザインが決定して行ったのか、その経過を書きとめておきます。
メンバーの中には直感的に「ここはこの色の方がいいのに」と思う人や「何故こう決まったのか分からない」と言う人もいると思いますので、それらを分かりやすく箇条書きにしました。
これを読んでもらえれば、デザインとは思いつきではなく、コンセプトに基づいて、時間をかけひとつひとつ決まって行くものだと言うことが伝わることと思います。
【グレーシャツ】
グレーパンツが「汚れが目立たなくて良い」「洗濯が楽」など好評のため、グレーパンツを残すことにしました。
そしてシャツもグレーに。現行ブラックシャツは、制作した1999年当時は珍しかったのですが、その後、濃い色のシャツがどんどん増え、似たり寄ったりのチームが増えて来ました。それに比べ、グレーシャツの絶対数は少なく、オリジナリティを発揮しやすいと考えました。

【ホワイトのアクセント】
しかし、全身グレーのユニフォームは、反面「ビジターっぽい」「雰囲気が暗い」などのデメリットが有りました。(左イラストを参照)その雰囲気を払拭するために、何処かに「ホワイト」を入れるのが効果的だと考えました。
そこで、いま流行りの「ツートンカラー(切り替えカラー?)」を活用し、脇腹をホワイトにし、少しでも「明るさ・軽さ」が出るようにしました。
【エンジに黒の縁取りロゴ】
さらに、グレー(無彩色)の寒々とした感じを無くすために、ロゴマーク・背番号を、イメージカラーであるエンジを残し、生かすことにしました。
そしてグレーとエンジの響き合いを良くするため、縁取りはブラックに。背ネーム希望の場合は、ブラック一色の文字で入れることにしました。(背番号文字はイラストとは違います)
【「SINCE 1988」をホワイトで刺繍】
脇腹のホワイトに呼応するホワイトが欲しいため、ロゴ下にバットを模したシルエットを作り、そこに「SINCE 1988」を「ホワイトの刺繍」で施すことにしました。黒字に白い刺繍をすることで、コントラストを強くし、印象的になると考えました。
【エンジのネックライン、袖ラインを入れる】
ロゴ・背番号のエンジに呼応するエンジが欲しいため、ネックライン、袖ラインをエンジにしました。アンダーシャツを着ない場合や、ロングパンツでソックスが隠れると、エンジ部分が無くなるため、このエンジラインに呼応させます。
【キャップをエンジに】
シャツの配色の印象が、かなり「レッドソックス」に似て来たため、そこから遠ざける意味で、キャップをエンジにすることにしました。バイザーはグレーにし、バイザーラインをエンジにすることにしました。アクセントとして穴かがりをグレーにしました。番号刺繍希望の人にはグレーで刺繍します。
【キャップマークはホワイト】
エンジ生地に映えるように、また、胸ロゴの刺繍のホワイトと呼応させるため、マークをホワイトにし、黒の縁取りにしました。(決定マークはイラストとは違います)
【アンダーシャツ・ストッキングをエンジに】
キャップをエンジにしたことから、全体の色のバランスを取るため、アンダーシャツとストッキングをエンジにすることにしました。
【ベルトをホワイトに】
脇腹のホワイトと呼応するホワイトの面積が少ないため、また、グレーとホワイトの響き合いが思った以上に良かったため、ベルトもホワイトにすることにしました。
★配色のセオリーとしては、ある色を使用した場合、必ずその他の数箇所に同じ色を使い、呼応させることが大事です。今回はグレー生地をベースとして、エンジ・ブラック・ホワイトの三色のレイアウトでまとめることにしました。一番難しかったのは、やはりホワイトを何処にどれだけ配色するかと言うことでした。
「白ベルトだとアクセントが弱そうに見えるのでは」との心配の声も有りましたが、それは類型的な発想です。ベルトを黒くすると田舎っぽい印象になってしまうのと、ホワイトとグレーとのマッチングが非常に良かったこと、そしてロゴマークのエンジが思った以上にインパクトが有ったことで、白の弱さを払拭できたと思います。
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