★「優しい時間」でテーマ曲を歌っている「平原綾香さん」は、もともとサキソホン奏者なんだそうですね。歌は専門ではなかったそうです。まあ、肺活量はかなり感じますが‥‥
ところで、そのテーマ曲シングル「明日」が発売されたらしいので、あちこち検索していたら、ヤフーのリスナーレビューなんかでは、「歌がヘタ」とか「高校の合唱クラブ程度」とか、相当ひどい言われ方をしていることが分かりました(もちろんホメているのもありますが)。
僕は、上手い下手は気にしませんでしたが(気にする必要が無いほどウマいと思うので)、何よりもまず「声に特徴があるな」とは思いましたね。
で、思い出したのはユーミンがデビューした当時のことです。僕が15歳くらいのことですから、かれこれ30年ほど前になりますか。あの時もなかりひどいことを言われてました。一番ひどいなと想ったのは、曲云々より「ダミ声のあの声質が生理的にまったく受け付けない」だったでしょうか。ところが、今や日本を代表するミュージシャンの一人になってることは周知の事実です・・
つまり、芸術や芸能では、「上手い」ことと「表現力がある」こととは、必ずしもイコールではない、と言うことなんです。絵画やイラストでも、いくら写真みたいな「上手い絵」を描けても、それだけでは作家としてはダメなものなんです。
逆に「あんなヘタくそなのに、何で超有名なの?」って人、いますよね。あれはつまり、個性や独創性が上手い下手を超越しているということなんです。芸術や芸能においては個性や独創性が何よりも大事、それが無いと、人を感動させるような表現力は生まれないものなんです。
歌手では「声質」が大切です。ラジオで聞いても、一発で「あの歌手だ!」と分かるくらい声に個性が無いといけません。その点、ユーミンは特殊と言えるくらいの個性が有りました。
さらに、ある音響の専門家がユーミンの声の周波数を計ったところ、聴いている人の脳から「アルファー波」の発生を誘発させる周波数帯があることが分かりました。つまりライブで聴けば聴くほど虜になってしまう声質だった、と言うわけです。(モンゴルに伝わる歌唱法「ホーミー」と良く似た周波数だそうです)
平原綾香さんの場合も、上手い下手よりも、声質の方が先に入って来ましたね。これは歌手として、かなり有利だと思います。彼女をボロくそに言っている人たちは、そう言うことをよく知らない、まだ歳の若い人たちか、「表現」の意味を誤解している、残念ながら芸術的感性の乏しい?人たちなのかも知れません。とは言え、息の長い活動をして初めて認められる世界なので、評価はそれから、と言うことになりますが・・
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